もしも、相続税の対象になった時のために、相続税の税率や計算方法、また、どのような控除が認められているのかを知っておきましょう。
お爺ちゃんやお祖母ちゃん、あるいはお父さん、お母さんなどの親族などが死亡したことにより、財産を譲り受けた者に対してかけられる国税(税金を賦課、徴収する権限の主体が国にある税金)のことを相続税といいます。死亡した人を被相続人と呼び、相続によって財産を承継した人を相続人とよびます。被相続人の財産を相続した相続人が相続税を負担することになります。
亡くなってしまった家族(親族)が、遺族のあなたに残す最後の財産、それが遺産といいます。しかし、遺産はそのままの金額で貰えるわけではありません。莫大な額の税率分の相続税を引かれてしまいます。では、相続税って一体どれくらい取られるのでしょう? 相続税の税率について調べてみました。
相続税という課税のシステムは、日本だけではなく世界中で採用されているシステムです。ただし、その税率は各国により違いがあります。
日本では、昭和25年3月に施行された相続税法に基づき、相続税の税率が定められています。では何故、相続税というものが存在するかと言いますと、それは「富の再分配」という思想に基づいています。
「富の再分配」とは、平たくいえば、所得を出来るだけ公平に一定にしようと言う思想から生まれたシステムです。当然、努力すればする程、人よりお金を得られるのがこの資本主義の世の中です。
しかし、だからと言ってあまりに差がつき過ぎないように、たくさん稼いでる人からはたくさん税金を取る。そして、あまり稼いでない人からは、あまり税金を取らないという構想です。
実際に、1970年代の欧州(ヨーロッパ)などでは、相続税は存在しましたが、贈与税がなかったため、実質的には、相続税を払わずに資産を子孫に相続できました。そのため、世襲貴族などの資産家に財産が集中し、資産家の貴族と庶民との間に大きな格差が生まれました。
また、人間は死ぬ時に、生きていた間に築いた富や財産を、社会に還元するべきであるという考え方からも、富の再分配という構想は定まっています。
相続税を取られるほうからしてみれば、はなはだ理不尽な法律かも知れませんが、一応は道理にかなった法律なのです。しかし最近ではカナダ、イタリア、スウェーデン、オーストラリア、マレーシアなど、相続税が廃止された国も多くあります。
相続税の税率は、その相続額によって左右され、6段階に分かれています。
1000万円以下で10%1,000万円超〜3,000万円以下で15%。3,000万円超〜5,000万円以下で20%。5,000万円超〜1億円以下で30%。1億円超〜3億円以下で40%。3億円を超えますと50%となっています。
この計算上では、仮に3億円の遺産を引き継いでも、結局は1億5000万円しか受け取れないわけです、もちろんその他いろいろと経費も掛かるので実際はもっと低くなってしまうのではないでしょうか。
しかし、相続税には基礎控除という制度もあります。基礎控除とは、「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」で計算した金額で、この額以下であれば、原則的に相続税は掛かりませんし、税務署に申告する必要もありません。
例えば、法定相続人が3人の場合は、「5,000万円+1,000万円×3=8,000万円」となり、1人で遺産の全額受け取るより、複数の相続人で受け取ったほうが、引かれる相続税の税率は下がるわけです。
ですから、養子縁組を結んで相続人の数を増やそうと考えられる方も多いようですが、これは、実子がいる場合で「認められる養子1人」、実子がいない場合で「認められる養子2人」と、養子の数に制限が設けられています。
このあたりの相続税に関する問題は、大変複雑になってきますので、もし相続税を受ける機会があるのなら、必ず相続税の税率を弁護士や税理士に相談してみることが大切です。